探偵事務所の選び方

探偵事務所を選ぶ基準を紹介Choose a detective agency

探偵事務所の選択方法

日常生活であまり利用する機会がない探偵事務所。
初めて探偵を利用されている方は、なにを基準に探偵業者を選べばよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
また、探偵はデリケートな問題を依頼するケースが多いため、利用した人が身近にいても他人にはあまり話さない傾向にあります。そのため、知人の体験談を聞くのが難しいですし相談を躊躇してしまう方も多いようです。

探偵は業者により調査力、対応、料金など提供されるサービスに大きなの差がありますので、適切な探偵業者の選択が非常に大切です。しかし、探偵が提供しているサービスは形がない商品であるため、業者による内容の違いが分かり難くい問題があります。
また、一部には悪質な探偵業者もありますので、探偵を選ぶときには注意が必要です。

探偵の利用を考えている方は大きな問題を抱えており、結果次第では今後の人生が大きく変わるってしまう可能性があります。
ある程度の費用が必要なだけではなく大きな意味を持つ買い物になりますので、慎重に検討する必要があるのではないでしょうか。

探偵事務所を選ぶとき考慮すること

探偵業者を選ぶときには、さまざまな事柄を考慮して慎重に決めましょう。
探偵を選ぶとき重要視する基準は利用者により異なり、お値打ちな料金に魅力を感じる方もいれば調査力や対応を優先する方もいるでしょう。
探偵は業者により提供しているサービスに大きな違いがありますので、あなたの希望に応えてくれる業者を選ぶことが大切です。
探偵を選ぶときに大切なポイントを紹介します。

探偵事務所を選ぶポイントを紹介

調査で結果が出せるかが最も重要

どれだけ対応が良く料金が安い探偵であっても、調査で結果が出なければ意味がありません。
探偵事務所により調査力には大きな開きがありますので、結果が出せるかは探偵を選ぶときに最も重要な部分です。
調査の方法は一つではなく業者によっても異なります。探偵業者により調査方法が異なれば、調査力にも大きな差があって当然です。
また、アルバイトなど経験が少ない調査員を利用している業者もありますし、下請け業者や個人の探偵に業務を委託している業者もあります。このような場合には調査員の当たり外れがあり、満足が行く結果が得られない可能性もあるでしょう。

探偵業界の特徴として、探偵事務所の規模と調査力は比例しておらず、調査料金と調査力も比例していません。
調査力が高い業者を見極めるのは非常に難しいのですが、いくつかのポイントをご紹介します。
調査力が高い探偵は、初めから長時間の契約を勧めるのではなく、1日のみの短時間の調査でも引き受けてくれる傾向があります
これは、調査力が高い探偵は利用者が継続して使ってくれると考えており、初めから長時間の契約を行う必要がないためと思われます。一方で、調査力がない探偵は継続で利用してくれる可能性が低いと考え、初めから長時間の契約を勧めてくる傾向があります。
もう一つのポイントとしては、相談担当者が調査方針や調査方法の知識を持っているかが大切です。
相談担当が調査方法を知らなければ最適な調査方法を提案できませんので、通常は現場を知り尽くした人が相談を担当します。相談員が現場を知らない探偵は、利用者のためでなく利益を優先している現れであり、調査力がない場合が多いので利用を避けましょう。

探偵事務所の調査力を確認するのは非常に難しいので、始めは短時間の調査を実際に利用して確認する方法が確実です。実際に利用してみれば調査力以外の部分も分かりますし、もし満足できなくても最小限の出費で済むメリットがあります。

適正な料金で透明性があるのかを確認

調査料金は探偵により大きな開きがあり、同じ調査を依頼しても倍以上も料金が異なる場合も多いようです。
料金に大きな開きがあるのにはさまざまな理由がありますが、一件の依頼で多くの利益を上げる経営方針の探偵であれば料金は高くなって当然です。また、広告費や家賃などの固定費が多い探偵も料金が高くなる傾向にあります。
ただし、極端に料金が安い探偵は付加サービスを行っていない業者もありますので、料金のみではなく提供されるサービスに対して適正な料金かを考えましょう。

探偵業界では、不透明な料金体系や高額な追加料金を請求する業者も少なくありませんので注意が必要です。
広告や見積の料金が安くても支払総額が高ければ意味がありません。調査が終了するまでに必要な総額を確認しましょう。
「ホームページで料金を公開していない探偵」と「広告と見積の料金が異なる探偵」は、料金の透明性に疑問がある探偵の特徴です。
ホームページに料金を掲載していない探偵には公開したくない理由があり、その理由は「高額な料金」と「不透明な料金体系」の2つが考えられ基本的に探偵業者側の都合です。
適正な料金なら、料金を公開するメリットが探偵と利用者の双方にありますが、不適切な料金体系の探偵は料金を公開すると不都合が発生します。
このような理由から、料金を公開していない探偵の利用は避けましょう。

また、広告と実際の料金に開きがある探偵も少なくありません。安い料金を広告に掲載し問い合わせを増やし、実際には高額な料金で契約を迫る業者は典型的な悪徳業者です。このような探偵は、料金以外でも問題がある可能性がありますので利用を避けましょう。
その他には、強引に契約を迫る探偵は料金が高く、利用者に考える時間を与えない目的で契約を急がせています。相見積もりを嫌がる業者も同じ理由と考えられます。

料金が適正かを見分けるのはそれ程難しくなく、相見積もりを嫌がらない、ホームページで料金を公開している、広告と見積に相違がない、契約を急がせないの4つの方法で判断ができます。
具体的な料金の目安としては、調査員2名と車両1台で調査を行った場合、1時間の料金が15,000～20,000円前後が適正な料金です。

信頼ができる探偵かを見極める

10年以上前の探偵業界では、違法な方法で調査を行ったり料金を支払っても調査をしてくれないなど悪質な業者もありましたが、最近ではこのような悪質な業者はなくなってきています。
そのため、以前と比べれば安心して探偵を利用できますが、悪質とまでは言えないが問題がある探偵も一定数はあるようです。
信頼できる探偵なのかは、どれだけ依頼者の立場に立って業務を行っているかで判断ができます。

探偵の仕事は利用者に合わせた調査を行う必要があります。
例えば浮気調査の場合では、浮気の事実を確認、浮気関係の解消、離婚、慰謝料の請求など、利用者によって目的が異なります。
お客様の目的が異なれば、必要な証拠も変わりますので調査方針を変更する必要があります。証拠が不十分ですと満足が行く結果が得られませんし、必要ない調査までしてしまうと無駄な料金が発生してしまいます。

優れた探偵は、契約前に利用者としっかり話し合いを行い、どのような結果を求めているのかを決める仕事から始めます。また、この時点では結論が出せない利用者に対しては、利用者が最善の選択ができるように適切なアドバイスを行います。
この仕事は利用者の利益を考えたときには非常に重要で、信頼できる探偵はそのことをよく理解しています。一方で、このような仕事は探偵の利益にはなりませんので、悪質な探偵は利用者の不安を煽りより多くの調査を提案し利益を得ようと考えます。

相談時に利用者の希望をしっかり聞いてくれ、希望する結果を手に入れるために必要な証拠を明確に説明してくれて、必要な調査を提案してくれる探偵であれば信頼ができるでしょう。また、全ての調査には必ずリスクがありますので、調査のリスクに対しての説明がある探偵は信頼ができます。
一方で、強引に契約を迫ったり不安を煽る探偵は、利用者の希望よりも利益を優先しており信頼してはいけない探偵です。

依頼内容の経験が豊富で得意としているか

探偵が行っている調査内容は非常に幅が広く、探偵業者によって得意としている調査分野があります。医者にも内科や皮膚科と言った専門分野がありますが、探偵にも専門分野があると考えて頂ければ分かりやすいと思います。
浮気調査や素行調査は尾行や張り込みを中心とした方法で行い、盗聴器の調査は専用の機器を用いて行います。このように、依頼内容により調査の方法が全く違いますので、あなたの調査が得意分野である探偵であれば結果が得られる可能性が高くなります。
また、浮気調査では離婚が成立する条件や慰謝料が請求できる条件の知識がなければ適切な調査はできませんし、ストーカーや結婚詐欺の調査では犯罪となる条件の知識が必要です。このように、依頼内容により必要な知識が異なりますので、あなたの求めている結果を得るために必要な知識を持った探偵を利用しましょう。

探偵事務所の得意分野を見極めるのはそれ程難しくなく、過去の調査実績を公開している探偵であれば一つの判断材料にできます。また、関連する情報をホームページに掲載している探偵は、それらに対する知識を持っていると考えてよいでしょう。
その他にも、実際に会って話をすることで確認ができる場合もあるでしょう。

探偵事務所の所在地は重要ではない

探偵を利用するときには事務所が近ければ便利ですし安心感があります。面会での相談や見積もりがスムーズに行えますので、立地条件は探偵を選ぶとき一つの判断材料になるでしょう。
ただし、探偵を利用しても事務所に行く機会は数回ですし出張相談を行っている探偵もあります。また、近くに探偵であれば必ずしも安心ができる訳ではありませんので、立地条件によるメリットはそれ程大きくないと思われます。

事務所が近くにあるなど立地がよければ利便性は優れますが、よい結果が得られるかを考えたときにはメリットにはなりません。
そのため、探偵に最も期待している調査力、料金、サービスなどを検討し、希望する結果が得られるかを最優先に探偵を選ぶようにしましょう。

探偵業の届け出をしているか必ず確認

探偵業の適正化を図る目的で、2007年より「探偵業法（探偵業の業務の適正化に関する法律）」が施行されました。
探偵業法により探偵業を営む者は、営業所ごとに管轄する都道府県公安委員会に届け出が義務付けられています。
届出を行うと「探偵業届出証明書」が公布され、「探偵業届出番号」が与えられます。
探偵業法では、探偵業の届け出の義務以外にも、調査方法や契約書に必要な項目、行うことができる調査業務などが定められています。

届け出を出している業者が全て信頼できると断定はできませんが、法律で義務付けられている届け出を出していない業者は問題があると考えられます。
探偵業の届け出を行っていない探偵は、届け出が受理されない欠格事項がある場合と問題を起こして取り消し処分を受けた業者の可能性があります。
探偵業の届け出を行っていない探偵は少ないですが、探偵以外の便利屋などに依頼する場合には必ず確認をしましょう。

行政処分を受けていないか確認しよう

探偵業を営む場合には、探偵業法を守る義務があります。この法律は、依頼者の権利利益の保護を目的に作られた法律であり、個人法人を問わず全ての探偵事業者が守る義務があります。
また、探偵業法以外の法律や条例に関しても、当然ですが全ての探偵に守る義務があります。

探偵業法やその他の法令に反する行為を行った事業所は、営業停止命令などの行政指導を受ける場合があります。営業停止命令を受けた探偵業者は都道府県警のホームページで公開されています。
全国に複数の支店がある探偵業者は、支店がある都道府県の行政処分歴を確認してみましょう。
営業停止命令を受けていない業者が優良な業者とは言えませんが、過去に営業停止命令を受けた業者は何らかの問題を起こした業者です。そのため、過去の行政処分の有無は最低限確認しましょう。

的確なアドバイスがもらえるのか

探偵の利用を検討している方の多くは、何らかの問題やトラブルを抱えている方です。
探偵には問題やトラブルを解決してきた経験があり、その経験から解決方法や注意点などのアドバイスを行っている探偵があります。現場を知り尽くした探偵からのアドバイスは、利用者にとって大きなメリットになる場合があります。

例えば、離婚に伴うさまざまな問題の相談ができれば、離婚をするのかしないのかを決断する際の参考にできます。また、慰謝料請求の注意点や復縁方法のアドバイスが役立つケースもあるでしょう。
その他、親身になって相談に乗ってくれる探偵は、心の大きな支えになり精神的に楽になったと感じる方も多いようです。
相談に対して的確なアドバイスを行ってくれる探偵には多くのメリットがあります。

その他に大切なポイント

探偵業者を選ぶときには、あなたとの相性も非常に大切な項目の一つです。
信頼できない探偵には依頼しないと思いますが、少しでも不安があれば安心感は得られないでしょう。また、話しに難いと感じる探偵は相談したくても躊躇してしまい、あなたの気持ちや希望を伝えられない場合もあるでしょう。
契約前に時間を掛けて話し合いを行えば、ある程度はどのような探偵であるか分かると思います。あなたとの相性も大切ですので自分に合った探偵を選びましょう。

その他にも、急な依頼にも対応が可能か、遠方での調査での対応が可能なのか、支払期日や支払い方法、報告書の提出期限、弁護士との提携や紹介など、あなたの希望に合った探偵を利用することも大切です。
探偵は、依頼された調査をだけを行うだけでなく、さまざまなサービスを提供している業者も少なくありません。このようなサービスは、依頼者によって必要なものと不必要なものがありますので、必要なサービスを提供してくれる探偵を選びましょう。

慎重に探偵事務所を選びましょう

探偵の利用を考えて居いる方は何らかの問題を抱えており、冷静な判断ができず悪質な探偵に騙されてしまう場合があります。
また、他人に相談しにくい内容であることから一人で決める方も多いのですが、だからこそより慎重に判断する必要があるのではないでしょうか。

探偵の行っている調査は、一度失敗をしてしまうと調査の難易度が高くる場合も多いですし、最悪の場合には調査ができなくなってしまう可能性もあります。
そのため、失敗をしたらもう一度やり直しができる性質のものではありません。
あなたの今後の人生が大きく変わってしまう可能性もありますので、慎重に探偵業者を決める必要があるのではないでしょうか。